あまり普段生活する上で耳にしない”国民生活安定緊急措置法”….
セイカツアンテイキンキュウ。。。。??
不安を募る言葉が続き、漠然と緊急性の高い法律であることは理解できますよね。
2020年3月15日に衛生マスクを対象にこの措置法が施行されました。
そのため、皆さんもこの”国民生活安定緊急措置法”という言葉をメディア等で耳にしたと思います。施行から約半年。施行当時と比べて、衛生マスクを店頭で見かける機会も増えてきましたが、まだまだ手に入りにくい印象を持っている方が多数だと思います。
しかし、2020年8月29日付で何故か衛生マスクの国民生活安定緊急措置法が解除されてしまいました。まだまだ手に入りにくい現状です。何故?解除により再度個人により買占めが再発し、再度入手困難な状態が続く不安が個人的にあります。
何故このタイミングで解除されたのか?
疑問を感じましたので、”国民生活安定緊急措置法”について調べてみました。
今後も予期しない自然災害、ウイルス性の問題により、頻繁に”国民生活安定緊急措置法”を耳にすることは確実に増えます。このタイミングで皆さんも理解することで、将来の不安を低減することができますので、是非一読お願い致します。
目次
①どんな法律?どんな時に役に立つの?
②過去どんなことがあった?
③2020年8月29日解除されている。なんぜ解除されたの?
①どんな法律?
第26条第1項では、生活関連物資等の供給が著しく不足するなど国民生活の安定又は国民経済の円滑な運営に重大な支障が生じるおそれがあると認められるときは、当該生活関連物資等を政令で指定し、譲渡の禁止などに関し必要な事項を定めることができる旨が規定されています。
ようするに、生命に関わる危険性がある生活関連物資の不足が生じる恐れがある場合はこの法律を施行させ、価格の適正化と不足の解消を図ります。
今回、コロナの影響により、100均で販売されていたマスクがフリマサイトなので何十倍の価格で転売されており、一部の自分の利益だけを考えた者により、店頭から衛生マスクは消え、高額で販売されていました。この状態が続けば、一部の方々が多数買占め、入手困難な状況が続くため生命に関わる危険性が予見されたため衛生マスクで施行されました。
個人的に転売に関して、市場を捉え、一般の方々より努力し行動した成果だと思いますので、生命に関わらない転売であれば何とも思いませんが、今回はさすがに命に関わるケースです。法律が施行されるからでなく、モラルを考え行動してほしかった。
過去どんなことがあった?
過去、措置法に適用された対象は3製品です。たまにメディア等で第一次オイルショックによる物価の急激な上昇により、店頭からトイレットペーパーが消えたことがありました。
この社会不安を受けて、国民生活安定緊急措置法(昭和48年12月22日法律第121号)
、物価の高騰その他の日本経済の異常な事態に対処するため、国民生活との関連性が高い物資及び国民経済上重要な物資の価格及び需給の調整等に関する緊急措置を定め、
国民生活の安定と国民経済の円滑な運営を確保することを目的[1]として、1973年(昭和48年)に制定された日本の法律です。
③2020年8月29日に解除!なんでこのタイミングで解除?
令和2年3月10日に「国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令」が厚生労働省、経済産業省及び消費者庁の共同請議により閣議決定され、同政令に基づき、令和2年3月15日以降、マスクの転売行為(購入価格を超える価格での転売)が禁止となり、R2年8月29日付で解除されました。法律上は解除されましたが、主要なフリマサイトは独自の判断により、規制は継続することを発表しております。
閣議決定とは内閣の会議における意思決定のことです。閣議の参加メンバーは閣僚(内閣を構成している国務大臣のこと)全員に参加義務があります。閣議決定される条件は全員一致でないと認められません。(これは内閣法の「内閣は、行政権の行使について、全国民を代表する議員からなる国会に対し連帯して責任を負う」という条文が根拠となっています)
法律の解釈上、”生活関連物資等の供給が著しく不足するなど国民生活の安定又は国民経済の円滑な運営に重大な支障が生じるおそれがあると認められるとき”と定められており、今の状況がこの状況と一致していないとの政府見解より、解除となりました。
確かに、今の状況を考えると、少し割高になりますが、マスクの購入はできますねよね。規制のより、コロナ同様に経済活動の停止とマスクの供給量のバランスを鑑みて、政府は解除の判断に至ったのではないかと個人的に考えています。